このページでは、この窓口が生まれるまでの私自身の歩みと考えをまとめたものです。
少し長くなりますが、よければ、ゆっくり読んでもらえたら嬉しいです。
【私の想い】
私は鳥取県岩美町に移住してきて、
農業をしながら、妻と二人で暮らしています。
特別に立派な経歴があるわけでも、
最初から農業を志していたわけでもありません。
むしろ、遠回りばかりの人生でした。
若い頃からずっと、
「自分には居場所がない」と感じて生きてきました。
人と腹を割って話すことも得意ではなく、
自分の考えを正直に言葉にすることも、
上手ではありませんでした。
そのため、誰かに相談することができず、
いつも一人で悩み続けていました。
周りの誰かに相談することを、
恥ずかしいこと、情けないことだと思い、
「なんとか自分で解決しなければ」と
自分自身を追い込んでしまう。
その結果、冷静な判断ができずに、
選択を間違え後悔する。
そんな生き方を、長い間続けてきました。
・「人が集う場所が持つ力」
そんな私が、前職である飲食の仕事を通じて、
一つだけ強く確信したことがあります。
それは、
「人が集える場所には、人を前向きにする力がある」
ということでした。
たとえ言葉がなくても、
同じ空間で、同じ時間を過ごすだけで、
人は少し安心できたり、少し元気になれたりする。
また、その空気が、
誰かの人生をほんの少し支えてくれることもある。
飲食店でお客様と向き合う中で、
ようやく見えてきたことでした。
そんなある日、
何年も言語化できなかった言葉が、
ふと心に入ってきました。
それは「空間づくり」でした。
いろんな人と人とがつながり、
安心して心から笑顔になれる、
そんな居場所をつくりたい。
この想いこそが、
私の人生の原動力なのだと気づいたのです。
・「農業を通して見えてきたもの」
農業を始めたきっかけは、
「自分で野菜をつくりたい」という気持ちと同時に、
野菜を通して
「人と人がつながる場所をつくりたい」
という想いがありました。
いま野菜作りをしている畑のほとんどは、
もともと耕作放棄地でした。
以前は誰かが大切に守ってきた農地です。
しかし、高齢化や人口減少の中で、
次第に使われなくなり、
やがて手放されていきました。
移住して数年、
こういった中山間地域の実情を見て、
思うようになったことがあります。
それは、
まだ使えるものが、
仕方なく捨てられているという現実です。
空き家も、耕作放棄地も、
そして、使われなくなったクルマも。
それらは決して
「いらないもの」ではないと思います。
ただ、引き継ぐ相手がいなかっただけだと、
そう感じるようになりました。
・「引き継ぐために必要な場所」
私は、廃車寸前の軽トラックにばかり乗っています。
だから、何度も何度も壊れます。
そのたびに、自分で直してみる。
無理なときは、プロにお願いする。
また、自宅の古民家は築80年と古いため、
いろんな所を少しずつ、自分で直しています。
そうやって、
いろんなモノと向き合いながら暮らしてきました。
きっとこの町には、
長い年月の中で積み重ねられてきた経験や知恵、
そして人々のさまざまな想いが、
今でもたくさん残っていると思います。
その一方、
私のような移住者や若い世代には、
何かに挑戦したい気持ちや、
新しい視点があります。
しかし、
その二つをつなぐ場所は、
決して多くありません。
だからこそ、
その「空間づくり」の一つとして、
この窓口を立ち上げました。
・「この窓口が目指していること」
この窓口は、
何かを一方的に発信するための場所ではありません。
「こうすべきだ」と答えを出す場所でもありません。
私自身が考えていること、悩んでいることを正直に書き、
それに対して、地域の方、若い人、
そして僕と同じように迷っている人が、
それぞれの立場で声を返してくれる。
そんな、
世代を越えて想いが行き交う場所に
なれたらいいなと思っています。
賛成も、反対も、疑問も、昔話も。
どれも大切な声です。
この町で生きてきた人の言葉も、
これから生きていこうとする人の言葉も、
同じ重さで、ここに残していきたい。
その積み重ねが、
いつしか「実績」と呼ばれるものになり、
次の一歩を踏み出す力になると、
私は信じています。
・「最後に」
ここは、完成された場所ではありません。
まだまだ試行錯誤の途中です。
もし、
「少し共感できる」
「ちょっと話してみたい」
そう思ってもらえたなら、
それだけで、この場所には意味があります。
ゆっくりで構いません。
一緒に考えていけたら、嬉しいです。
